IMURUTA

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「KUBO/クボ 二本の弦の秘密」は日本への愛がたっぷり詰まった最高のストップモーションアニメだった。

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どんな話?

これから観る人はネタバレされると面白くないと思うので、さらっと。

 

主人公は、三味線の音色で折り紙に命を吹き込み、操る力を持つ少年 ”KUBO(クボ)”

クボのじいちゃんがすげえ悪い奴。闇の魔力とか持っちゃってる。悪の元凶。

クボの父さんは、じいちゃんに殺された。母さんとクボは、じいちゃんからなんとか逃げきり、二人でひっそりと暮らしていた。そんなある日、じいちゃんが送り込んだ闇の刺客に母ちゃんまで殺される。

クボ、こうなったら、じいちゃんと戦うしかねえな!母さんが言ってた”3つの武具”を揃えて、じいちゃんやっつけにいこうぜ!

魔法の三味線大冒険のはじまりはじまり~。

 

一言でいうと、「アメリカ製日本昔話」って感じ。

 

全編、コマ撮りアニメ

なんと、100分以上にわたるすべてのシーンがストップモーション。コマ撮りなんです。1秒間に24コマ撮影しているらしい。「うわ、これはさすがに人形劇じゃ無理でしょ?」と思うようなシーンも多数。キャラクターの動きがなめらかで、とても繊細。表情や仕草、ひとつひとつが細かい。風景や構図などの緻密な計算、膨大な手間。スタジオライカ、すごすぎる…。

 

日本文化への愛が溢れる描写

外国の方がよくイメージする「サムライ、フジヤマ、スシ~」みたいな空想世界の ”なんちゃって日本” ではない。中国と日本がごちゃ混ぜでよくわかってない、ざっくりしたアジアの世界観でもない。

きちんと芯を食ったジャパンカルチャーが表現されていてびっくり。違和感はないことはないけど、ここまで日本を理解している外国映画は少ないはず。相手の気持ちを重んじる心、死者に対する考え、村文化、美しい風景、家紋、三味線、折り紙、どれをとっても日本らしい。

 

ただ、ひとつだけ残念なのは、主人公の名前が ”クボ” なこと。

母親が息子に「ク~ボ~」って呼ぶたびに、「いや~、久保って名字やん!」と思っちゃう(笑)

そこさえ乗り越えれば大丈夫、あとは自然な日本。

 

観たら心が温まる、泣ける

「思い出は人を強くする」この映画は、そんなメッセージが込められています。亡くなった人との思い出が今を生きる力になる。思い出を語り継ぐことで、その人は永遠に生き続ける。”語り継ぐ”という意味で、主人公が背負っている楽器が三味線なんじゃないだろうか。

主人公が弾いているのは、三弦ある三味線。それなのに、タイトルは「二本の弦の秘密」

この二本の弦の秘密が明らかになったとき、自然と涙が出てきます。

 

最後に

 「他者への思いやり」「死者を尊重し、敬う心」「家族への愛」

もしかすると、監督は”日本人よりも日本人らしい”日本の心をもっているのかもしれない。クボの優しい気持ちで、心が洗われる。「精神浄化絵巻」ですね。

ただ、この映画、取り扱い劇場が少ないんですよね。もっと増やせばいいのに…。

たくさんの人に観てほしい映画です。